ダイニングに合うアート
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ダイニングは、人が同じ方向を向いたまま一時間ほど座り続ける唯一の場所 です。だから壁に掛けるものの条件も変わります。
思っているより低く掛ける
一般に言われる「中心を145〜152cm」は立って見る前提です。ダイニングでは 座って見る時間がほとんどです。中心を135〜140cmまで下げると、 絵が視線の高さに来ます。
サイドボードの上なら、家具の天板と額の下端の間を15〜20cm あけます。 これより近いとひとつの塊に見え、遠いと互いに無関係な二つになります。
二度見に耐えるものを選ぶ
家の中で最も長く見つめられる壁です。だから外れるものが二つあります。
- 騒がしいもの。強いコントラストと高い彩度は、長い食事の間 ずっと見ていると疲れます。
- 落ちのあるもの。視覚的な冗談は三日目の夜には笑えません。
残るのは、ゆっくり効く深さのあるものです。筆跡、重ねた色、入っていける 情景。静物がここに向くのには理由があります。果物、花、木陰の食卓。題材が そのまま「いましていること」と響き合う唯一の部屋です。
一枚か、セットか
テーブルの背後の壁はたいてい横に広く、縦一枚では取り残されて見えます。 うまくいく手は二つです。
- セットをひとかたまりに。30×46cm を5枚、上に3枚・下に2枚で 並べると横幅およそ170cm。広い壁を受け止められます。
- 二枚一対。46×61cm を同じ額に2枚、5〜8cm あけて、壁ではなく テーブルの中心に合わせます。
合わせるのはテーブルであって壁ではありません。ダイニング テーブルが部屋の中心にあることは稀で、壁には合っていてもテーブルに 合っていない絵は、誰も理由を言えないまま「なんか違う」と感じさせます。
照明とキャンドル
ダイニングは暖色で低い照明が多く、それは落ち着いた色を引き立て、 冷たい色を沈ませます。セージ、黄土、土色、くすんだピンクは白熱灯の下でも 色が保ちますが、はっきりした青やグレーは灰色に寄ります。マット紙も効きます — ペンダントライトの光を跳ね返しません。
キャンドルや暖房器具の真後ろには掛けないでください。額の中で紙を波打た せるのは経年ではなく温度の上下です。